個人事業 VS 法人で起業 どっち?

こんにちは、平山です。お読みいただきありがとうございます。

起業される際に迷われることの一つに「個人事業主(フリーランス)」で起業するのか?それとも「法人」として起業するのか? この2つで悩まれる方も多いかと思います。

私も実際に起業する10年前、どちらか迷いましたが、私の場合は、まずは個人事業主として開業しまして、5年程個人事業として営み、その後、法人成りをして今期で5期目となります。

結論から言うと、どちらを選んだ方が良いかはその方によって違ってくるかと思いますのので、今日は個人事業主と法人をどちらとも経験をしたきた者として、私の経験をふまえてお話させていただければと思います。

個人事業(フリーランス)で起業のメリット

まずは個人事業主のメリットからお話ししていきましょう。

個人事業主(フリーランス)のメリット。それはずばり!手続き等が超簡単です。

まずは開業時ですね。実質個人事業主の開業についてはこの紙ペラ一枚です。

(個人事業開業届け)

税務署に開業しますよ〜という連絡の届けになりますね。これだけで開業できちゃうんですよね。。

何年も悩んで、(自分に出来るのかな、、)という気持ちをなんとか奮起させて、いざ気合いを入れて起業するぞ!うぉー!という気持ちだったのですが。実際はこの紙ペラ一枚、しかも郵送で送るだけです笑

これはほんと拍子抜けしましたし、軽くずっこけましたね。こんなことならもっと早く開業届けだけでも出しておけばよかった!だって、そうすれば事業に必要な勉強代なども経費に出来ますからね。そう思ったのを覚えています。(ちなみに法人の場合は設立登記に、およそ30万くらいかかります←ピンキリですが)

あとは、青色申告申請書というのも出しておいた方が良いです。白色申告の簡単な方でも良いのですが、青色にしておけば65万控除がついてますからね、これはでかいです。

白色に比べて少し複雑にはなりますが、今はソフトが充実していますので、その通りに打ち込んでいけば問題ないかと思います。少し調べたりとかそういうことは必要になるとは思いますが、起業を営んでいくうえでそれも大事な勉強ですので、めんどくさがらずに青色申告を選択しましょう。

あとは銀行の口座開設ですね。これは法人の場合は問題ないのですが、個人の屋号での開設は今は出来ないかと思います。私の場合は(屋号+個人名)にて三井住友銀行さんで開設しました。確か最初三菱UFJさんで開設しようとしたけど屋号つきは個人では出来なかったんですよね。

これは銀行さんによっても、その時の規約によっても変わってくるかと思いますのでご自身でご確認いただければと思います。

そんな感じで開業手続きはめちゃめちゃ簡単です。あとは、維持費の面でも個人事業は有利です。

個人事業は結局は個人になりますので所得に対して税金が課せられます。所得とは売上げから経費などを差し引いて残った自分の収入になりますが、それが0、または赤字であれば税金もかからないということになります。(一方法人は赤字でも最低7万円は税金はかかります。)

あとは、税務作業ですね。青色申告まではがんばって出来るかと思います。税理士さんにお願いする方もいらっしゃいますが、私は可能な限り、ご自分でやられることをお薦めしますね。そうすれば費用もソフト代だけで済みますし勉強になりますから。

一方法人ではかなり複雑になりますので税理士さんへお願いする形になります。これはピンキリですが私の場合は年間約30万くらいですね。この辺が個人事業だとかかりませんので、メリットかと思いますね。

大きく稼がれると節税の面で法人が有利になってくるかと思いますが、そうではなく、最初は小さく始めたい方や、副業で始められる方、設立費用や維持費を抑えたい方は個人事業主がお薦めかと思います。

法人で起業のメリット

さて、次は法人のメリットを見ていきましょう。その前に、心得ておかなくてはならないのは、先ほどお話ししたように、法人の場合設立費用がかかるということですね。

うる覚えになりますが。。

・法人登記費用→知り合いの司法書士さんにお願いして、確か30万くらい

・法人用印鑑→ネットでたしか1万,2万?くらい?

あとは維持費ですね、

収益によって変わってきますが、法人の場合は最低税金が定められており利益が0であろうが、赤字であろうが最低年間7万円は確か税金がかかるかと思います。

そして税務ですね。個人事業の青色申告であればがんばって個人でも出来るかと思いますが、法人となれば決算書の作成も入ってきますので、書類も分厚くなります。はっきり言って無理です笑 

もしかしたら税理士さんにお願いしないで、ご自分でやられている方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、そんな時間があれば私なら本業で売上げ伸ばすことに時間を使いたいです。

また、法人の場合、へんな決算書をつくれば税務調査とかもあったり、いろいろと問題も起こりやすくなります、そういう時に担当の税理士さんが味方にいてくれると心強いですよね。分からない事とかも聞くことができますので、法人の場合は絶対に税理士さんについてもらわないといけません。

その分税理士さんへのお支払いがかかります。私の場合は知り合いの税理士さんにお願いして月々1万8千円+決算時などの費用で年間30万くらいでしょうか?その点が法人だとかかってくるということですね。

さて、それを差し引いても法人にするメリットももちろんありますのでお話していきますね。

まず、大きいなと感じたのは、取引先との契約や取引先やクライアントからの印象(信用)です。

私はグラフィックデザインの仕事を行っておりますが、その傍ら、Tシャツ作成などのビジネスも行っているんですね、その際にTシャツをメーカーと取引をして仕入れるわけですが、その祭に、個人事業主の時にメーカーに連絡をした時は「法人でないと取引できない」と言われたことがあります。

私以外にも、例えば不動産の契約をしたりとか、そういった場合に個人事業だと貸してくれなかったり、ちょっと疑われたりという話は聞いたことがありますね。(個人事業主で同じ悔しい思いをされた方は多いのではないでしょうか?)

そういったことが法人だと全くなくなります。法人というだけで信用度がまったく違ってくるのだなというのは正直感じました。

クライアントにつてもそうですね、ある新聞社とやりとりしたこともありますが、個人事業の時と法人の時とでは対応が違う方もいらっしゃいました。

単なる登記手続きを行っているかどうかなのに、こんなに違うものなのか、と思いますよね。でもやはりこういった信用は様々なところで違いが出てくるものなのだなと感じました。

例えば、取引先が個人でも取引してくれて、顧客はよく知っている人が主、と言う場合は個人事業で充分かと思いますが。そうではなくて、取引先が法人を求めていたり、顧客も新規顧客を獲得するべく営業しまくるとか、そういった場合はやっぱり法人の方が有利だな、と感じたのが率直な感想でありますね。

そして、やっぱり節税の部分ですね。

法人になると節税の幅が広がりますので、大きく稼ぐ場合には法人の方が有利になる場合があります。

まず、そもそもの考え方が違ってくるのですが、個人事業の時の場合はあくまでも個人になりますので事業の所得がそのまま個人の所得となりますよね。

それが法人となると、自分(個人)とは別に会社というものが立ち上がるイメージです。個人の時みたいに1本化したものではなく、会社が事業を営み収益をあげる、そこから自分へと給料(役員報酬)という形で支払われるわけですね。

なので、この給料(役員報酬)は会社側ではまるまる経費として計上される形になります。もちろんご家族の方、例えば奥さんが事業を手伝われているという場合も給料を払って経費にできます。

この給料は年に1回変更することが出来るので、次の年は収益を見込んで、給料を多めに設定しておいたり、少なく設定しておいたりと調整をすることも可能なんですね。ここが大きなメリットであり、個人事業主との違いでもあるかと思います。

そう考えると給料じゃんじゃん上げていけばいいじゃん。と思われるかもしれませんが、そうするとですね。個人の収入が増えてしまうのでそちらの方で税金が上がってしまいますからね笑

極力そこは最初は抑えるべきかと私は思います。とはいえ、給料が経費になるのは大きなメリットですよね。

あとは、赤字の繰り越しですね。

税金って前の年の利益に対して決められるわけですが、例えば今年赤字を出して、翌年利益をがつんと出した場合に、その次の年って税金怖いですよね笑

そんな時に前の年までの赤字分を相殺してあげるよ。というお優しい制度、繰越欠損金というものがあります。

これは個人事業の時もあってですね、確か期間が3年なんですね。一方法人では9年(平成30年4月1日以後に開始する事業年度においては10年。)繰り越し期間をみてくれるというものになりますね。なので、法人の方が長い目で見てくれているという部分が大きな違いです。

他にも国が優しくしてくれる点が法人にはあります。

例えばコロナ給付金の最初の時も、個人は最大100万円、一方法人は最大200万円だったかと思います。法人の場合の方が優遇してくれることが多いです。

国としては企業をどんどん増やして経済を活性化していかなくてはならないですからね、その辺優遇してくれるわけです。

あとは、融資の場合も法人の方が有利なのかな?と思います。

個人事業の時は借りられなかったり、借りられても少額だったりというところが、法人になるとその分信用がありますので通りやすいのかなと、実際には実際の利益を出しているかどうかが重要な部分なのかもしれませんが、少なからず信用の面では影響してくることなのかなと思うところはあります。

あとは、法人の場合社宅を法人名義で借りられたり、保険を法人名義で契約して退職金を積み立てたり、社長の出張費も出たりと、やはり節税の幅が大きいですね。

大きく稼がれる方や、信用を築く必要がある祭は、やっぱり法人というのはお薦めです。

一般的には1千万超えたくらいが個人→法人に変えた方が有利と言われておりますが。実際には給与所得控除がありますので550万の目安でも法人にした方が有利なようですね。

税金についての比較は詳しくはこちらのブログにありましたのでご参照ください↓

http://www.xenix.com/menu24/

私が個人事業→法人化を決めた理由

とまあ、個人事業主を経て法人成りをしたわけですが、その理由として、もちろん節税の面や取引先との信用の面もそうなのですが、一番大きなきかっけは、子供が生まれたことでした。

例えばこの子達が大きくなった時、勿論やりたい事をやってほしいと思っているのですが、そのやりたいことを行うのにこの会社が力になれたら、それはもうこのうえなく嬉しいですよね。

その為にも、社会に貢献できるように法人化して世間に認められ、恥ずかしくない会社を作り上げておかなくてはならない、そう思ったんです。

結果、やっぱり法人化しておいてほんとに良かったと思います。

もちろんややこしいことや、維持費も増えますが、それを差し引いても今の私にとってはメリットは大きかったです。

最後に

お読みいただきありがとうございました。簡単にまとめますと、

小さく始められるのであれば個人事業主。

大きく始められる方や節税面や事業において信用を必要とする場合は法人の方がお薦めです。

どちらか迷われた際は・・

まずは個人事業で経験を積んでその後法人成りという私が通ってきたプランはリスクも抑えることが出来て勉強にもなるのでおすすめではありますかね。

ご自身のプランに合わせてご選択いただければと思います。

ぜひ頑張ってください😊

平ちゃん

平ちゃん

グラフィックデザイナー/デザイン会社経営 ビジネス、起業、マーケティング、デザインのこと書いてきます。

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コメント

    • 猪岡優
    • 2021.12.10

    平山さん、素敵な文章✨いつも学ばせて頂いております。ありがとうございます😊👍
    時間を売ってのダブルワークはずっとしてきましたが…。
    違う道を模索しながら一歩一歩と前に進んでおります✨
    平山さんの様々な動画や文章にいつも感化されながら、更に頑張らないといけない!!と自分を奮い立たせております。
    子供にもカッコいい父ちゃんの背中を見せて行くためにも頑張ります!!
    知識不足で理解できていない部分もありますが、何度も読み返し、自分のものに出来る様にしていかねば!!

    • 諸岡さん、いつもありがとうございます😄
      いつも勉強熱心な諸岡さんに私も励まされております。ありがとうございます😊
      一歩一歩前を向いて進まれていること、素晴らしいです!
      お互いかっこいい父ちゃん目指してがんばりましょう!💪

平ちゃん

平ちゃん

グラフィックデザイナー/デザイン会社経営してます。 個人事業5年→法人化5期目。自分の経験や学んできたことを通して、起業やビジネスの楽しさをお伝え出来たらと思います。

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